合同経営月刊報

2009.6月号

社会保険の算定基礎届の提出について

社会保険の算定基礎業務は、毎年4・5・6月の3か月間に支払われた給与を平均し、年に一度、標準報酬の等級の見直しをすることとなっています。
標準報酬等級は、この3か月間に支払われた賃金と各月17日以上出勤していることを基準に計算されることとなっております。

短時間就労者に係る算定については、

1.  17日以上の月があれば、該当月の平均で算出(1ヶ月でもあれば可)
2.  4・5・6月でいずれも17日未満の場合は、15日以上17日未満の月で算定
3.  いずれも15日未満の場合は、従前の標準報酬月額をもって決定する

こととなっています。

算定基礎届の提出月は7月で、算定結果は、9月分から改訂後の等級にかかる保険料が反映されることとなり、10月給与支払分から控除するようになります。

登記事項に変更はありませんか?

会社の登記事項証明書(旧登記簿謄本)に記載されている内容に変更が生じた場合は、法務局において変更手続きをする必要があります。
本店を移転する場合、事業拡大のために事業目的を追加する場合等は、会社としても大きな変動が生じることなので変更手続きが必要なことはご存知かと思います。

しかし、「うっかり手続きを忘れてしまった」という次のようなケースがありますので注意してください。

1.役員が住所を移したとき
市町村合併、区画整理による住居表示の変更のように転居に係わらず住所変更を必要とする場合があります。
2.役員が婚姻等で姓の変更をしたとき
3.役員の任期満了による役員改選をしたとき
役員が全員家族等の身内になっていて、引続き同じメンバーが役員をする場合も手続きが必要です。
また、譲渡制限会社で平成18年5月以降に役員の任期を延長した会社は、任期満了時期の管理をお忘れなく

この機会に会社の登記事項証明書をご確認下さい。

「給与」か?「外注費」か?

判断を誤るとダブルパンチに!!
大工・左官業の人に働いてもらい支払う対価が「給与」であれば、消費税の課税仕入れに該当せずに、給与として源泉所得税の課税対象となります。
一方、「外注費」であれば、消費税の課税仕入れとなり源泉所得税の課税対象とはなりません。
従って、外注費として会計処理していたものが、税務調査で給与と認定された場合には、
①消費税の仕入控除の否認②源泉所得税の徴収漏れのダブルパンチとなります。

コスト削減目的で、給与支払から外注費支払いに切り替えるケースは多々あります。支払金額自体は、変わらなくても消費税の計算に対する影響は大きく、単純にいえば外注費支払いの方が、節税効果は大きくなります。
ただし、今まで社員扱いだった人を名目だけ外注費にし、実体が変わらないままでは、外注として否認される場合があります。税務調査で多く見受けられる、雇用か請負かのトラブルです。
実体を「総合勘案」した上で適正な会計処理をしたいものです。
「給与」か「外注費」かの判断要素については、以下のようなポイントを中心に自己の会社の実状に照らし合わせて、今現在の処理が適切かどうかを考えてみましょう。
判断項目 解  説 チェックポイント
給与 外注
①契約内容 外注は案件ごとの「請負契約」 雇用契約 請負契約
労働者は労働条件(労働時間・休日・給与など)を明示した「雇用契約」
②他人の代替 外注であれば、容易に代替ができるはずです
外注Aがダメであれば外注Bに依頼することが可能
代替不可能 代替可能
③指揮命令 個々の作業において事業者の指揮命令のもとに労働の提供をするのは雇用関係のある労働者、自己の責任と判断で業務を遂行するのが外注 指揮命令あり 指揮命令なし
④労働の対価 完成品の引き渡しにかかわらず(完成品が何らかの事由で滅失した場合など)、提供した労務に応じた報酬の支払いの請求ができるかどうか 出来る 出来ない
⑤賞与の支払い 外注には賞与の支払はあり得ない あり なし
⑥請求書の有無 外注からは、請求書が発行されるはず なし あり
当然消費税も請求されているはず
⑦道具等の負担 労働者の使用分については、会社負担 会社負担 原則自己負担
外注の使用分については通常自己負担
⑧支払の計算方法 労働者は日当計算(月給・時間給の場合もあり) 日当 出来高
外注は出来高払い
⑨時間外手当 労働者には残業時間に応じた時間外手当の支払いあり あり なし
外注はいくら仕事をしても請負金額以上の支払はなし
⑩会社以外の仕事 労働者は原則として雇用されている会社のみでの勤務。アルバイトなどをする場合は、会社の承諾を要する。 出来ない 自由に
受けられる
外注は、他社との契約について自由に受けられ、承諾を受ける必要はない。
⑪使用人の有無 労働者は使用人を有しない 有しない あり
外注は使用人を有する場合あり
税務上の取扱いは次のようになります。
税務上の取扱い 会社が労働の提供に対して支払う対価
給与の場合 外注費の場合
源泉所得税の取扱い 給与に対して源泉所得税が徴収される 源泉徴収されない(※1)
消費税上の取扱い 仕入税額控除の対象とならない 仕入税額控除の対象となる
申告の関係 給与所得者なので、年末調整が課税終了 事業所得者となり、自身で確定申告が必要
※1所得税法第204条第1項に該当する報酬・料金等については、源泉徴収が必要

まずは、契約関係がどうなっているかを確認した上で、線引きが難しいものについては、上記のような判断項目をもとに1つの事象のとらわれず、個別の事情を考慮して適切な判断をしましょう。

例えば、材料・用具の提供にしても元請が調達した方が安価な場合が多いので、用具が自己負担でないからといって外注ではないという形式的な判断ではなく、総合的な判断をしましょう。
判断が難しい部分については、給与・外注のどちらに該当させるのが妥当であるのか、どちらに該当させたいのかを明確にし、判断基準において曖昧な部分がある場合は、その部分をクリアにしていくことで、税務調査などがあった場合にも対応できるようになります。
また、下請業者が税務署へ確定申告をしているか否かということを税務調査で言われますが、基本的には関係ありません。しかし、下請業者に対して助言等は行う姿勢はあってもいいでしょう。

【参考】
消費税の方では、個人事業者と給与所得者の区分は、消費税法基本通達1-1-1で記載されています。

もっと法律根拠に照らし合わせて見たい方、その他ご質問等がございましたら、私ども合同経営にご相談ください。
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