合同経営月刊報

2009.4月号

売掛金等が回収不能となったとき

法人の有する金銭債権について、現実に回収不能と認められるに至った次のような場合においてはそれぞれに掲げる取扱いをすることになります。

金銭債権の切捨てをした場合
法人の有する金銭債権について次に掲げる事実が発生した場合には、その金銭債権が法律的に消滅するため、法人の損金処理の有無にかかわらず、その切捨てられることとなった金額は損金の額に算入されます。
  • 会社更生法等に関する法律の規定による更生計画認可の決定又は民事再生法の規定による再生計画認可の決定があった場合
  • 会社法の規定による特別清算に係る協定の認可の決定があった場合
  • 法令の規定による整理手続によらない関係者の協議決定で次に掲げる場合
    (イ)債権者集会の協議決定で合理的な基準により債務者の負債整理を定めているもの
    (ロ)行政機関又は金融機関その他の第三者のあっせんによる当事者間の協議により
       締結された契約でその内容がイに準ずるもの
  • 債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その金銭債権の弁済を受けることができない
金銭債権が回収不能の揚合
法人の有する金銭債権につき、その債務者の資産状況、支払能力等からみてその全額が回収できないことが明らかになった場合には、貸倒として損金経理することができます。この揚合において、金銭債権等に担保物があるときは、その担保物を処分した後でなければ貸倒として損金経理することはできません。
一定期間取引停止後弁済がない場合
債務者について次に掲げる事実が発生した場合において、その債務者に対して有する売掛債権(売掛金、未収請負金その他これらに準ずる債権をいい、貸付金その他これに準ずる債権を含みません。)について法人が売掛債権の額から備忘価額を控除した残額を貸倒として損金経理した場合には、損金算入が認められます。
  • 継続的な取引を行っていた債務者につきその資産状況、支払能力等が悪化したため債務者との取引を停止したとき(最後の弁済期又は最後の弁済の時が取引停止時以後である揚合は、これらのうち最もおそい時)以後1年以上を経過した場合(担保物がある場合を除きます。)
  • 同一地域の債務者について有する売掛債権の総額が、その取立てのために要する旅費その他の費用に満たない場合において、支払を催促しても弁済がない場合
(参考法令等) 法人税基本通達9-6-1・9-6-2・9-6-3/dd>

(注)損金の額に算入する事業年度は、「決定の日」「明らかになった日」等の属する事業年度となるので、注意を要します。
  • 永年にわたり取引をしてきた得意先A社が3年前から多額の不良債権をかかえ、最近では債務の支払いが極度に悪化し、当社が有する売掛金の回収も一向にできないので、取締役会において、A社に有する売掛金全額を放棄することを決議(3月30日)し、内容証明で放棄の通知を4月3日に行った場合、この3月決算の当社は3月期の貸倒として、損金にすることができるでしょうか。当社はA社の担保物はありません。

  • この場合
  • 債権放棄の通知をした日(4月3日)の属する事業年度(翌期)の損金の額に算入します。債務者において債務免除の事実を知り得る必要があります。 また、相手方に債務弁済能力があるにもかかわらず、債務免除をしたときは、その債務者に対して贈与をしたものとなります。

会社法における取締役等の責任

取締役には会社経営の広範な権限があると同時に、それに見合った義務と責任が課せられます。取締役が会社や第三者に損害を与えた場合、「会社に対する責任」と「第三者に対する責任」を負う場合があるのです。

*法律用語 「善意と悪意」「無過失と過失と重過失」

善  意 ・・・
知らなかったこと
悪  意 ・・・
知っていたこと
無過失 ・・・
不注意、ミスがなかったこと
過  失 ・・・
不注意、ミスがあったこと
重過失 ・・・
重大な不注意、ミスがあったこと

~第三者に対する責任について~
旧商法、現行会社法では、取締役の任務の重要性と第三者の保護の為、特に規定において損害賠償を認めています。(旧商法266条 会社法429条) 平成17年5月に名古屋高等裁判所で解雇された従業員(この場合、第三者になります)から、代表取締役に対してなされた損害賠償請求が認められた事例があります。

ある乳業会社が異臭がするということで回収された牛乳を製造部長が再利用したことにより、小中学校で食中毒が発生し、会社解散に追い込まれました。会社は従業員全員を解雇しましたが、これに対し従業員は、回収した牛乳を違法に再利用したことについて、代表取締役には職務を行う上で「悪意または重過失」があるとし、定年まで勤務することにより得られるであろう賃金などの損害賠償請求を行ったものです。損害賠償請求が認められた理由として、法令遵守(法令などを守る)体制の構築を怠ったことが挙げられています。

この様な不祥事を未然に防ぎ、思わぬ経営リスクを回避する為にも、内部統制システムなど会社の実態に合った組織づくりが必要であると思います。

責任の免除、制限は?
会社に損害を与えた場合
  • 賠償責任の全部免除-株主全員の同意があれば責任が免除されます。
  • 賠償責任額の制限-取締役が職務を執行するにつき「善意無重過失」である場合、一定の金額まで損害賠償責任を限定することができます。
第三者に損害を与えた場合
第三者に対する責任については、責任の免除、制限の規定はありません。

労働保険(労災・雇用保険)の年度更新にご協力をお願いします

労働保険料の算定の方法は変わりません。
上記期間内に、平成20年4月1日から平成21年3月31日までの賃金を申告し、労働保険料(確定分・概算分・一般拠出金)を納付しなければなりません。また、建設業では賃金とあわせて元請工事高を申告します。

※「一般拠出金」とは
「石綿による健康被害の救済に関する法律」により、石綿(アスベスト)健康被害者の救済費用に充てるため、事業主のみなさまにご負担いただくもので、保険料率は1000分の0.05です。
(平成19年度労働保険の年度更新等から適用)
労働保険料振替日が変更になります。
合同経営労務協会労働保険事務組合に委託されている事業主
  第1期 第2期 第3期
労働保険料振替日 6月10日(予定) 9月10日(予定) 12月10日(予定)

個別申告の事業主についても納期限が変更になります。
第1期分納期限・・・・・7月10日

労働保険事務組合委託希望者をご紹介ください

事業主が労災保険に特別加入することができます。

  • 労働保険事務を事業主に代わって処理いたします。(一部の事務を除く)
  • 労働保険料の額にかかわらず、保険料を3分割納付できます。
  • 事業主が労災保険に特別加入することができます。

介護保険料率・雇用保険料率改定のお知らせ

雇用保険料
雇用保険料率が4月から変更になります。

  • 平成21年4月1日以降
  • 平成21年3月31日まで
  • 一般の事業 事業主負担 9/1000
    被保険者負担 6/1000
  • 7/1000
    4/1000
  • 農林水産清酒製造の事業 事業主負担 10/1000
    被保険者負担 7/1000
  • 8/1000
    5/1000
  • 建設の事業 事業主負担 11/1000
    被保険者負担 7/1000
  • 9/1000
    5/1000

介護保険料
政府管掌健康保険の介護保険料率が3月分(4月末納付分)から変更になります。
健康保険料については、現行の8.2%のままです。

  • 平成21年3月分から
  • 平成21年2月分まで
  • 40歳以上65歳未満 健康保険料率 8.2%
    介護保険料率 1.13%
  • 8.2%
    1.19%

3月支給の給与については、変更前の介護保険料率が適用されますが、3月中に支給される賞与については、変更後の介護保険料率が適用されますので、ご注意ください。

その他ご質問等がございましたら、、私ども合同経営にご相談ください。
お問い合わせはこちらから
ページトップへ