たにし。 (16.10.11)
秋祭りのシーズンです。私の地元でも、この時期になると獅子舞の鐘の音がに賑やかになります。お祭りでは、今はすっかり少なくなりましたが、子どもの頃はたくさんのテキ屋さんが来て、そこで普段食べられないものを買ってもらうのが楽しみでした。その中に、「たにし」がありました。細い竹?の棒に、たにしの身がまとまって刺さっていて、ビニール袋のなかで酢醤油に漬かっていました。うちはびんぼうだったので、300円の袋しか買ってもらえませんでしたが、周りに500円とか1000円の大袋を買ってもらっている子をみて、羨ましく感じたものです。
町内で、「たにし復活」の動きもあったようですが、その頃のたにし業者はもう廃業していて、今やたにしを売りに来てくれるところを探すのが大変みたいです。今、思えばなんであんなものが美味しかったんだろうと思いますが、小さい頃の思い出の味というのはその頃の楽しい気持ちを連れてくるので、今でもちょっと食べてみたいと思います。
(是松 郁子)