卒業。 (11.3.11)
今日は、中3の娘の卒業式です。きのう学校から卒業アルバムをもらって帰ってました。昨晩わたしが帰宅すると「卒業アルバム見る?」とめずらしく自分から声をかけてきました。「うわっ、何や。気色悪。自分から話しかけて来よった。」と心の中で思いつつ、「ああ、ありがとう。ご飯食べてから見せてもらうわ。」とわたし。夕食後、どれどれと手にしたアルバムには鮮やかな写真の数々。「うわっ、何やこれ、めっちゃ綺麗やん。表紙からして俺らのときとは全然違うわ・・・。」と、「昭和」と「平成」の違いを思い知らされながらページをめくっていくと最後のページに娘に対する友達のメッセージがたくさん書かれていました。
「・・・いっぱい元気をもらったよ。」「・・・しあわせな気分になったよ。」「・・・ずっと友達でいてね。」そんな言葉がたくさんありました。「ほんまか?俺はいつもイライラさせられてばっかりやぞ。間違って他の子のアルバム持って帰ったんちゃうか。」と思いつつも、「天然で、のろまで、全然気が利かんであかん奴」といつも思っていた我が娘が、こんなにもみんなに愛されていたのかと思うと、たとえば自分が何かで人にほめられたときの何倍もうれしく思い、胸が熱くなりました。
「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すは上」とは、元楽天監督の野村さんの座右の銘だそうです。
どれを遺すのも難しいし、どれを遺すのを「上」とするかも人それぞれの価値観によるでしょうが、わたしはやっぱり尊い人間をこの世に残せたら最高だと思います。ダメな奴だとばかり思っていた我が娘ですが、どうやらここまではそういう人間に近づいて行ってくれてるような気がしました。素直に育ってくれてありがとうと感謝の気持ちを込めて、今晩、帰ったら「卒業おめでとう」と言ってやろうと思います。
( 松本 秀紀)