そこに愛はあるんか (24.3.12)
※表題の某CMの様なコミカルな内容ではありません
今年1月、連載中漫画とドラマ制作をめぐって原作者が命を絶った。その原作者が経緯を説明したとされるXの投稿(現在は削除)を初めに目にした時、ただならぬ事態に私は一抹の不安を感じた。Xでは「原作改変」や漫画(ドラマ)タイトルがトレンドに上がって、改変した脚本家への非難で炎上していた。それから程なくして次に飛び込んだのが原作者の死だったのだ。
声が出なかった。「批判したかったんじゃなくて、ごめんなさい」の言葉の中に、何を思い、何に追い詰められ、何に絶望したのか・・・不幸にも私の抱いた不安は最悪の形となった。
いち読者いち視聴者である私でさえ、これだけショックなのだ。当事者(出版社、局、ドラマ制作陣、役者など)はどんな精神状態なのか。しかし、現時点までの一部出版社、局、脚本家によるコメントは保身ばかりでどれも納得できるものではない。調査チームの第1回報告も5月になるとのこと(遅すぎる)。
話は少し逸れるが、日曜の夜「初耳学」という番組で、あるゲストが語った「ヒットする作品は愛があるんです」という言葉に、急に胸が熱くなった。
愛とかリスペクトとか、作り手の原作への解釈や制作現場の雰囲気をこのような言葉で表現することがある。しかし、今回の問題は原作とメディアミックスのあり方や契約問題、SNS問題など、複数の要因が絡んでいるため、どの時点で何が(誰が)起因となったのかを真摯に解明してほしいと願うばかりだ。
ちゃんるり