みんなで、お茶を濁す国 (09.6.16)
前々から変な「国」だな、と思っていることのひとつに、西松建設の違法献金事件がある。この事件では西松建設のダミー団体が、自民党5人(二階経済相・尾身元財務相・森元首相・山口首相補佐官・藤井元運輸相)、民主党2人(小沢前代表・山岡国対委員長)の資金管理団体へ違法献金している。
5月27日の党首討論で、麻生首相が「(西松建設の)責任をとったというが、(小沢前代表が)代表代行と言うのが責任のとり方なのか。国民目線では理解し難いのが実感だ」と攻撃すれば、鳩山代表が「そちらにも(政治資金規正法を犯した人が)沢山いる」と反撃した。
このやり取りをどう見たらいいのか。二大政党の党首討論レベルではない。同じ犯罪者が自党に森元首相等5人居ることには全く触れずに、現首相が他党を攻撃する。こんな人間が首相でいいのか。自民党自体も平気でこれを繰り返す。両党とも自浄能力が全くない。この責任は誰にあるのか。
勿論、両党にあるのだが、こんな懲りない面々を選んだ、何回も選んだ「投票者」が根本となっているのではないか。マスコミも、これまで何度も繰り返している、「政・官・業」の金権腐敗体質の追及が弱い。みんなで、お茶を濁すのは即中止しなければ、取り返しのつかないことになるぞ。
(乃口健一)