「後ろ姿は女子大生」 (09.4.7)
この春、大学の恩師が退官した。
定年退職より1年早いのだが、東京の某大手企業の監査の業務を受け、東京へ進出したのだ。
この恩師は、県内ではちょっと有名な女性教授だ。専攻は会計学。勉学には厳しいが、結構天然系で愛すべきかわいい人なのである。当時、「後ろ姿は女子大生」といわれていたのが懐かしく思い出される。
3月の半ば過ぎに退官記念の講話会とゼミ生による送る会があり、10年ぶりくらいだろうか、久しぶりに会うことが出来た。といっても、その日は行事が目白押しで、担当学科の報告会から講話、送る会、報告会の慰労会と時間刻みで、会うといっても挨拶をするのがやっとの状況であった。しかし、久しぶりに教授の話を聞く機会に恵まれ、変わらない姿に20年前へ思いを馳せることが出来た。
大学生当時、よく徹夜で原稿の執筆をしていたとか、論文の研究など、寝る間を惜しんでいつも仕事や研究をしていた姿に、今思えば、働くことの楽しさや自分の好きなことに打ち込むことの出来るすばらしさなどを見ていた気がする。
恩師がいなくなったことで、大学に行くための口実がなくなったことは寂しい限りだが、いつまででも私の目標の女性として活躍し続けてもらいたいと思う。
(酒井 洋美)