食の安全について ~放射能汚染と食~ (4) (12.10.26)
放射能は累積で効いてきます。限りなくゼロに近いほうがいいです。基準値を国際レベルに下げ、それを超える農水畜産物は国が買い取り、流通させないことが求められますが、前回書きましたように基準値はまだまだ高いし、すべての食品が放射能検査をされているわけではない現状では、土壌や海が高濃度に汚染されている地域近辺の食品は残念ながら避けるしかありません。(それを単に風評被害ととるか、実害ととるかは判断が分かれているところではありますが、私は実際に土壌を汚染され、生産した農作物から放射能が検出された生産者にとっても実害だと思います。)
そして産地偽装は当たり前、加工品にいたっては原産地を記載しなければいけないという決まりもないため、消費者は商品を手にとっても、判断できない状況です。
香川県は幸いいろんな食材の産地です。瀬戸内海もあります。内部被ばくを避けるという観点からも地産地消がもっともっと推進されることを期待しています。生鮮食品はたいてい県産品または近辺のものでまかなえますが、難しいのは缶詰や練り物、お菓子、乾物など加工品です。私は厚生労働省のホームページ等で食品中の放射性物質の検査結果を確認したり、内部被ばく対策を考えている者同士で情報交換をしたり、汚染が確認されているような食材については特に注意して製造者に電話で問い合わせて産地や飼料などを確認してから買ったりしています。子どもが口にするものは特に慎重に選んでいます。
史上最悪の原発事故が現実に日本で起き、放射能とは長期間にわたるたたかいとなります。農薬や遺伝子組み換え作物、環境ホルモンに加え、注意しなければならないことがまたひとつ増えてしまいましたが、正しい知識と理解で乗り越えていきたいと思います。
(鈴木めぐみ)