「今年は鳩~その2~」 (12.8.17)
我が家の北側のベランダに鳩が巣を造り、はや3ヶ月目に突入した。
ヒナが生まれてから、親鳥がせっせとエサを運んできているようだったが、どうも鳩は口移しでエサを食べているようだった。親鳥の口の中にヒナがくちばしを突っ込んでエサを食べるようなそんな光景を幾度か目にした。といっても、人の気配がすると鳩も警戒してなかなかやってこない。エサの時間になると、ヒナがうるさいくらいさえずり、別の部屋にいてもわかるほどで、そんなときにこっそり様子を盗み見をした。
ヒナが鳩の格好になってからも、なかなか巣立つことはなく、ベランダの手すりの部分まで飛び上がるのがやっとくらいの日が続き、ようやく初フライトらしき日には、すぐそこの階段の手すりまで約2.5~3メートルくらいを何度か飛行練習をしながら、やっと遠出が出来るようになっていった。ただ、夕方になると律儀に帰ってきて、お気に入りのエアコンの後ろのエアコンラックの枠にとまって寝ていた。
ある日、珍しく親鳥とヒナの3羽がベランダにとまっていたことがあったが、たぶんお別れのあいさつにでも来たのか、それからヒナは我が家のベランダに帰ってくることはなくなった。なんとなく寂しくなった。
軒先を貸すくらいのことはいいのだが、鳩がいてこまったのはフン公害である。ようやくフン公害から解放されると、鳩が巣立ってから主人と2人でベランダをせっせと掃除した。ようやくさっぱりすっきりとした。
数日たったある日、階段の手すりの部分に3羽のハトが・・・。風でまってきたのかどうかわからないが、ベランダに1本の小枝が・・・。もしや、2回目の子育ての計画があるのでは・・・。あわてて、ハトよけにいらないCDをブラブラぶら下げてみた。それから数日、ハトは時々ベランダをうらやましそうに眺めていたが、近づいてくることはなかった。どうやらハトよけの効き目はあるらしい。
今までハトが子育てをしていたため我慢していたが、ようやくエアコンがかけられるようになった。涼しい夏の始まりである。
(酒井洋美)