時代を生きる「覚悟」を考える (13.8.21)
近年、明治維新の人間群像に目が向きます。
先日「覚悟の磨き方」という本を読みました。サブタイトルに「超訳 吉田松陰」となっています。松蔭の語録のような本ですが、その中に「なにを選ぶか、どう選ぶか」について「自分にとっての利益。これをなるべく増やそう、残そうとすればするほど、判断基準がぶれ、迷いが生まれます。反対に、自分の利益を一番後回しにできるなら、やろうがやるまいが、どれを選ぼうとも、物事は気持ち良くすすんでいくものなのです。自分のことを考えると、かえって自分のためになりません。」と解説されています。
思い当たります。
個人と個人のエゴのぶつかり合いが人間集団の特徴ですが、そこで真っ先に自己の利益だけを主張しては、本当に求められる経営上の「覚悟」を固めることにはなりません。目が開かされました。
もう一人は、高杉晋作。
有名な辞世の句に「おもしろきこともなき世をおもしろく」があります。
想像ですが、幕末から明示の時代。庶民の生活はテレビドラマほどの面白さは無かったと思います。
下級武士も同じようなものであったでしょう。
「おもしろきこともなき世をおもしろく」という、真っ向から時代に向かう生き方。「覚悟」のあり方には、学ぶことが多いものです。(林 哲也)