渡り鳥の話 (13.5.21)
先日、お客様から興味深い話を聞きましたので紹介します。
「北の国でのお話。とある湖畔には毎年春になったら渡り鳥の群が帰ってきます。そこで子供を産み育て、餌を採る方法を教えられた子供たちは次の冬には親たちと一緒に暖かい土地を求めて南に渡って行きます。ずっと何百年も受け継がれてきたはずです。
ある時、湖畔の近くに住むおじいさんが、散歩をしていて渡り鳥達を見つけ、かわいいと思い、持っていたパンをやりました。鳥たちが食べるのを見て喜んだおじいさんはそれから毎日湖畔にエサを運びました。やがて冬になりましたが、鳥たちはおじいさんにエサをもらえるのでその年は南に渡らず、冬を過ごしました。そうして渡り鳥たちは一年中その湖畔で過ごすようになりました。
何年か経った冬の日、鳥たちはいつものようにおじいさんのエサを待っていましたが、待てど暮らせどおじいさんはやってきません。お腹が空いて、次々に仲間が餓死していきますが、南に渡ればエサにありつけるということを知っている鳥はいません。
悲しいことに渡り鳥たちはみんな死んでしまいました。実はおじいさんも亡くなってしまっていたのです。」
・・・これは社員教育について話をしていた時に出たお話ですが、子育てにも社員教育にも同じ事が言えます。全部を与え、甘えさせてしまうことは結局不幸にすることだと。失敗や苦労をさせること、適度なアドバイスを与えつつ、見守ることが大切なんだと思います。
(是松 郁子)