食の安全について ~放射能汚染と食~ (3) (12.9.20)
前回ベクレルの意味がわかったところで、現在の日本の基準値をみてみたいと思います。セシウムは食品が100Bq/kg、牛乳と乳児用食品が50Bq/kg、飲料水が10Bq/kgです。ヨウ素131にいたっては飲料水が300Bq/kg、食べ物は2,000Bq/kgとなっています。ちなみにWHO基準(原発事故前の日本もそうです)は、ヨウ素、セシウムともに10Bq/kgです。さらに国際法による原発の排水基準は、ヨウ素が40Bq/kg、セシウムが90Bq/kgです。原発の排水基準よりも日本の乳児用食品の基準の方が高いというのが驚きです。現在の日本の基準値は非常に高いと私は思います。ですから、「基準値以内ですので安全です」という自治体やメーカーの言葉を鵜呑みにはできません。
さらに、飲食物の放射能検査で「検出せず」「不検出」という表示がされていますが、これは「=ゼロ」ではありません。ここは強調したいところです。その測定器の検出限界値を下回ったというだけで、その数値以下は含まれている可能性があります。たとえば検出限界値が20Bq/kgの測定器で「不検出」なら、19Bq/kgとかは「ベクレている」かもしれない、ということです。
さらに検出限界値を明らかにしないという自治体やメーカーもあるようですが、それは放射能汚染を宣言しているようなものではないでしょうか。
(~もう少しつづく~)
(鈴木めぐみ)